赤いゴキブリ、すなわちクロゴキブリの幼虫を発見した。それは、あなたの家の中に、彼らの本拠地である「巣」が存在することの証明です。この見えない敵の巣を特定し、その周辺にベイト剤(毒餌)を仕掛けることは、ゴキブリ問題を根本から解決する上で、極めて重要な戦略となります。では、彼らは一体、家のどのような場所を好んで巣を作るのでしょうか。その隠れ家を探し出すための、いくつかの重要なヒントを学びましょう。ゴキブリが巣を作るための絶対条件は、「暗い」「暖かい」「湿気がある」、そして「餌が近い」ことです。この四つの条件が揃った場所が、あなたの家の中の危険地帯です。まず、最も警戒すべき場所は、やはり「キッチン」です。その中でも、特に以下のポイントは、ゴキブリにとっての五つ星ホテルとなり得ます。一つ目は、「冷蔵庫の裏や下」。モーターの放熱によって常に暖かく、ホコリや食べ物のカスが溜まり、結露による水分も確保できる、まさに完璧な環境です。二つ目は、「シンクの下の収納スペース」。配管からの湿気があり、暗く、洗剤や調味料の匂いで人間の注意が向きにくいため、安心して潜むことができます。三つ目は、「電子レンジや炊飯器などの調理家電の裏側や内部」です。こちらも、常に熱を帯びており、食べ物の匂いが染み付いているため、格好の隠れ家となります。キッチン以外では、「洗面所」や「浴室」の周辺、特に洗濯機の下や、あまり使われていない棚の中なども要注意です。また、意外な盲点となるのが、「押し入れやクローゼットの奥に積まれた段ボール箱」です。段ボールの波状の隙間は、保温性と保湿性に優れ、彼らにとって絶好の産卵場所となります。巣を探すための直接的な手がかりとなるのが、「フン」の存在です。ゴキブリのフンは、1~2ミリ程度の、黒くて乾燥した粒状で、コーヒーの粉や黒コショウのように見えます。もし、前述のような場所の隅に、このフンが集中して落ちていたら、そのすぐ近くに巣がある可能性が非常に高いです。赤いゴキブリは、巣からそれほど遠くへは行きません。彼らを発見した場所を中心に、これらの危険なポイントを一つひとつ根気よく調査すること。それが、見えない敵の本拠地を突き止めるための、最も確実な捜査活動となるのです。
赤いゴキブリはどこにいる?潜伏場所と巣の探し方